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2009年 06月 25日
両親は宗教にはまったく頓着しない人達だったのに、なぜか私の通う幼稚園には礼拝堂がついており、入学した小学校も私立のミッション系だった。父の転勤で引っ越してからは、近所の仲良しと日曜学校に通い、聖書を読み賛美歌を歌う、信仰心厚い小学生だったのである。
子供の想像力の限界ゆえか、十字架にかけられうなだれるイエスの姿はただ静かで美しく思え、手のひらや足に楔を打ち込まれる痛みがどれほどのものかには考えが及ばなかった。それをリアルに想像し得たのは、メル・ギブソン監督の映画『パッション』を見たときだ。 あの頃も今も思うのは、イエス一人がいくら頑張ったところで全ての病人を治せはしないし、飢えた人もいなくなりはしないということだ。そんなふうに醒めた自分に気づいたときが純粋さとの決別の時だったのかも。 この映画でシタオの姿を見て、久々にそんなことを思った。 ストーリー:刑事として連続猟奇殺人犯ハスフォード(イライアス・コティーズ)を追ううちに自分を見失いかけたクライン(ジョシュ・ハートネット)は、消せない過去を背負ったまま探偵をしている。彼が引き受けたのは行方不明になった大富豪の息子シタオ(木村拓哉)を探す仕事。シタオには他人の傷を引き受けるという特殊な力が備わっていた。早速フィリピンへ飛んだクラインは、探偵仲間から、彼が殺されながらも復活し、香港にいるらしいことをつかむ。 一方、香港マフィアのドンポ(イ・ビョンホン)は部下の造反により、溺愛する女性リリ(トラン・ヌー・イェン・ケー)をさらわれ、必死で行方を追っていた。そのリリが身を寄せていたのはシタオの住むテントだった。 私の見た上映第1週目はまずまずの入りで、観客の90%は女性。終演後帰って行く人は一様に言葉少なだったような・・・ パンフレットの表紙にも使われている画像、地面に仰向けに横たわったサム・リーが見上げる空に模られた十字架の形が印象的で、私自身はこれを見てある意味満足してしまった。 シタオという名は一体どこの名前?日本人ではなさそうな彼・・・他人の傷を癒すというシタオに課せられているのはイエス・キリストの役割。何を語るでもなくただ人の傷を引き受け、自らも撃たれながらまた蘇る。 彼の行為には一片の利己心もないのだけれど、そんな彼を自分の物差しではかることしかできない者たちがその命を奪おうとする。2000年の時を経ても変わらない人間の業の深さ・・・ 傷ついてその傷をひとり抱え続ける男、他人の痛みなどかまうことなく傷つける男、そして傷ついた他人を癒そうとする男― 3人の役割はそのように説明されている。 傷ということに関して言えば、人の立場は大きく分けてその3つなのかも。他人の傷を見て見ぬふりする人は、傷つける人と同じ。人の心は傷つきやすい。気づかずに傷ついていたり、人を傷つけていることもあるからなおさら罪深い。 この世には絶対的な基準などないのだから、三者のジレンマはこの先も決してなくなりはしない。そんな混沌とした場所で居心地の悪さを強いられていると思うと、やはり生きることは苦行・・・?そんな状況に置かれた自分の心をうまく騙し、ささやか喜びを見つけてやり過ごすのが人間の知恵のなせる業なのかもしれない。 ショーン・ユー演じた刑事はそれなりに素敵で惹かれる存在なのだが、途中で放棄したの?と思いたくなるような役柄の作りこみ不足ぶりが残念。(英語のセリフは本人?) 『アイ カム ウィズ ザ レイン』 I COME WITH THE RAIN 2009年フランス 監督:トラン・アン・ユン 出演:ジョシュ・ハートネット、イ・ビョンホン、木村拓哉、ショーン・ユー、イライアス・コティーズ、トラン・ヌー・イェン・ケーほか 日本語字幕翻訳:太田直子
by hikoso
| 2009-06-25 18:14
| 映画
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Comments(7)
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多謝。
at 2009-06-25 21:08
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> シタオという名は一体どこの名前?
ハッ、思い当たる。 シタオって「使徒」(広東語で しーとー。割とある名前です)の フランス語かポルトガル語の読み変えかしら? 12使徒の使徒ですね。
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藍*ai
at 2009-06-27 00:18
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ショーンの役名、Meng Ziは孟子、イ・ビョンホンのSu Dongpoは詩人の蘇東坡から、でしたね。Shitaoは石濤ではないかと推察されます。
Wikipediaにも項目があるので、捜してくださいね。 違ってたらごめんなさい…。あああ、香港では公開のこの字も聞こえてこない…「おっぱいバレー」は明日から、「MW」も10月15日から公開なのに…。
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じえるな
at 2009-07-01 23:22
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藍*aiさん、こんばんは。ご無沙汰しております。
この映画の香港の風景、藍*aiさんはどんな風にご覧になったのかなぁと思っていました。 監督がこの映画の撮影を企画した当初、木村氏の演じた役はトニーさん、探偵役はハーベイ・カイテルの予定だったそうですね。 話は全く変わりますが、7月17日と8月24日にWOWOWで「言えない秘密」が放送されます。 いまだに日本版DVDは発売予定がないということですので、お時間ありましたらご覧になってくださいませ~。
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at 2009-07-01 23:27
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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藍*ai
at 2009-07-04 03:03
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nancixさん、こんばんは。
>Meng Ziは孟子、イ・ビョンホンのSu Dongpoは詩人の蘇東坡、Shitaoは石濤 映画を見ただけでは思いつきもしませんでした。石濤は画家として有名な人なのですね。 この映画、なんだか心に引っかかっていて、咀嚼できない感じが残っています。もう一度みるともう少しは理解できるのでしょうか・・・ 香港ではまだ公開されていないのですか・・・ 『MW』、日本では7月4日から公開です。
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藍*ai
at 2009-07-04 03:13
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じえるなさん、お変わりないようで安心いたしました。
この映画に出てくる香港は香港でなくても撮れるような感じで、愛着の点でもいまひとつ。見覚えのある脇役さんの顔も見えたのに。 でも、本文にも書いたとおり、サム・リーが見上げた空に模られた十字架の形はとっても気に入っています。 「言えない秘密」、情報ありがとうございます。是非録画したいと思います。我が家のビエラリンクは何故かBS録画ができないので、75オーム同軸アンテナというのを買ってこなくてはなりません。がんばりまーす!
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