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2006年 10月 15日
オールナイト(ジョニー・トー特集)を見に行きながら、肝心の本作で眠りこけた愚か者のリベンジでございます。
ストーリー:柔道家の青年トニー(アーロン・クオック)はかつて“柔道小金剛”と呼ばれながら今は場末のクラブで雇われマネージャーをしているシト・ポー(ルイス・クー)に勝負を挑みにやってくる。が、シト・ポーは足腰も立たぬほど飲んだくれ、借金に追われ賭け事に明け暮れる荒んだ毎日を送っていた。そこへもうひとり、歌手を目指しながら思うようにいかず、家賃滞納で部屋を追い出されたシウモン(チェリー・イン)が現れ、雇って欲しいという。こうして出会ったトニー、シト・ポー、シウモンの3人の不思議な関係が始まった。 怪しい・・・怪しいにもほどがある。 あの、カルバン・チョイの歌は、回を重ねるごとに日本語がわからなくなってくるではないか。 そして登場する面々の繰り広げるあの柔道・・・あれじゃみんな腕が折れたり脱臼したりするに決まってる、という絡まり方。見ていて怖すぎる。だいたい乱取り稽古じゃないんだからあんなにくるくる投げまくらなくても・・・それも道端で― 冒頭とラストに出てくる草っ原・・・日本だったらススキとか葦の茂る所だったりするのだろうか。しかしこの草っ原は草の生え方が怪しいぞ。いったいどこ? シト・ポーの生活のめちゃくちゃぶりなんて、もう大変! マネージャーの仕事などそっちのけでべろんべろんに酔っ払っている。人の金をくすねて、それを借金の返済に充てると思いきや、一度に全額同じ数字(いつも4!)に賭けて一瞬で大金をパーにする。尋常ではない。世の中なめてんのか!?・・・実はそうなる理由というものがあったわけだが。 何よりジョニー・トー・・・ ちょっと難しい人というイメージのこの監督が、うすら笑いを浮かべて(いるに違いない!)見せてくれるシーンの数々は、私から見ると人を食っているとしか思えないのだけれど・・・繰り返しのパターンで笑わせるのがお好き、ですよね。ええ、嫌いじゃないですけどね。 ほかに書き残しておくことは、っと・・・ *いつもゲーセンにいる元(?)柔道家のヤクザ、マン(チョン・シウファイ)の役柄がおもしろい。 *レオン・カーファイとルイスの決闘がいまひとつピンと来なくて・・・ *いつもハードなヤクザを演じる高捷(カオ・ジェ)がチェリー・インのお父さんというソフトな役で登場。この人の存在は作品の中でいつも気になる。 *アーロン、チェリーとルイスが3人並んで座るバスの中のひとコマがいい。ぼそぼそと独り言のように話すルイスに体を寄せて話を聞こうとするチェリーの仕草がかわいい。 『柔道龍虎榜』2004年香港 監督:ジョニー・トー 出演:ルイス・クー、アーロン・クオック、チェリー・イン、レオン・カーファイ、ジョーダン・チャン、チョン・シウファイほか
by hikoso
| 2006-10-15 22:59
| 香港・台湾・中国映画
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Comments(2)
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多謝。
at 2006-10-16 11:23
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> 冒頭とラストに出てくる草っ原・・・日本だったらススキとか葦の茂る所だったりするのだろうか
ピンポーン、正解。 オールナイトのトップでごらんになった「姿三四郎」にも、同じ様なシーンが出てきますね。 ススキだった。 最後の、ガーファイさんのシーン、そっくり。 私は「龍虎房」の方を先に見たので、「三四郎」のDVDを見ながら可笑しくって可笑しくって。 すみません、黒澤明監督。かわいらしい恋物語なのに。 でも、道場の話は、「三四郎」を上手くパクって来ていて、両方見ると 「龍虎房」って、ブラックユーモアって納得できますよね。
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藍*ai
at 2006-10-16 13:43
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多謝。さん、これを書いたあとに特典映像を見てこの場所について知りましたが、石はゴロゴロ、草の茎は痛くて大変だったとか。ジョニー・トーはセットだと言ってましたが。いずれにしてもこの野原がこだわりの場所であるには違いないようで。
そうか、黒澤版も見るともっとおかしいのね(ひんしゅく~~) 黒澤明も見ねばなぁ~~
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