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2012年 09月 23日
『莫逆家族 バクギャクファミーリア』2012年日本 原作:田中宏「莫逆家族」(講談社「ヤングマガジン」) 監督:熊切和嘉 出演:徳井義実、林遣都、阿部サダヲ、玉山鉄二、中村達也、新井浩文、村上淳、北村一輝、大森南朋、井浦新、倍賞美津子、石田法嗣、山下リオほか
徳井義実主演というところに惹かれて見た。以前見た『天国はまだ遠く』での好印象が残っていて、今回もなにか見せてくれるかも、と思ったから。 30代になり、昔の面影をとどめない元・暴走族「神叉」の面々がある事件をきっかけに集まる。過去から続く綱を手繰り寄せて、それぞれが自分の人生に落とし前をつけてゆくというストーリー。 暴力、暴走の苦手な人には無縁の映画かもしれない。が、どんな形でも、よしにつけ悪しきにつけ、人は何かしらの形で過去を引きずらざるを得ないという点では共感できると思う。ここに登場する暴走族は、昭和のにおいがぷんぷんする。 出演メンバーはなかなかに豪華。徳井は頑張っていたが、関東一の暴走族の頭だったという風格がもっと欲しかったかも。息子役林遣都君もワルとまではいかない感じ。でもまぁ、よしとして・・・ 印象的だったのは「神叉」18代目総長・渡辺を演じた中村達也。その存在自体に凄みが。。そして渡辺に怯え過去から逃れられない「神叉」メンバー・五十嵐役の村上淳。後半部分での彼の役どころは、『ダークナイト』のジョーカーを彷彿とさせ、狂気に満ちていた。 泣かされたのは新井浩文演じる緒方。「サルビアの花」という70年代(60年代?)のフォークソングをBGMに幼いころからの親友・五十嵐との絆が切なく描かれていて、この昭和ぶりに感じ入ってしまったってとこかな。 『るろうに剣心』2012年日本 原作:和月伸宏「るろうに剣心~明治剣客浪漫譚」集英社ジャンプコミックス 監督:大友啓史 アクション監督:谷垣健治 出演:佐藤健、武井咲、青木崇高、蒼井優、江口洋介、香川照之、吉川晃司、綾野剛、奥田瑛二ほか フジテレビでアニメとして放送されたとき好きでよく見ていた。主題歌だったJUDY&MARYの「そばかす」が懐かしい。私の中では時代設定やキャラが『銀魂』と少しかぶる。 今回映画化にあたって佐藤健=剣心と知ったとき、ありだな、と感じた。仲間の左之助役・青木崇高も、弥彦役・田中偉登もはまっている。神谷薫=武井咲、斉藤一=江口洋介も悪くない。全体的に配役が妥当だったと思う。人斬り抜刀斎と呼ばれた剣心は、実在の人物でいえば人斬り以蔵や半次郎・・・と思ったとき、そういえば「龍馬伝」で佐藤健は以蔵役をやったではないかと思いだした。 アクション監督の谷垣氏といえば香港映画でおなじみ。 戦闘シーンのスピードが何しろ速い。この動きはワイヤーアクション?などと思う間もなく次のシーンに。もたつきがない分、違和感の少ないアクションとなっているようだ。 香川照之の怪演ぶりは相変わらず。その取り巻きとして登場するニセ抜刀斎・吉川晃司もちょっと年ではあるがなかなか迫力があった。 ひとつだけ惜しかったのは、クライマックスシーンで薫のセリフが冗長すぎたこと。 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ 2作をみて共通するのは、自分を生かし、身近な人を守るために必要な力のこと。迫りくる権力や、悪しき存在から逃れるには、相応の力を持っていなければならない。 その力とは人によって異なるわけで、ある人にとっては権力であり、金であり、暴力であり、知恵であり・・・ 大事なものを守るための力が欲しい。強くなりたい!
by hikoso
| 2012-09-23 23:26
| 映画
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Comments(2)
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by
もとはし
at 2012-09-25 23:02
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お久しぶりです。
バクギャクは脇と監督がいいのに、主演とテーマが大の苦手でパスしちゃいましたが、るろ剣はずっと応援している大友啓史監督のフリー第1作ということで喜んで観に行きました。原作は未読なので比較はできませんが、監督が香港映画好きだというのが次々と繰り出されるアクションシーンからビシビシ伝わってきて楽しかったです。賛否両論ある作品ですが、「どんなに批判されてもとにかく面白いものを作りたい」というものが感じられました。こんな日本映画がもっと増えて欲しいと思ったものです。
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by
藍*ai
at 2012-09-27 08:14
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もとはしさん、こんにちは。コメントありがとうございます!
バクギャク、大森さんも出てましたが”前にもやった役”な感じがしてもったいない気がしました。 >「どんなに批判されてもとにかく面白いものを作りたい」 その気概が一番大事ですね。妥協せずに腹をくくって仕事しないとやはりいいものはできないんだと思います。 ☆もとはしさんちで、新ライダーについてのコメントが上がるのを楽しみに待っております。
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