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2007年 04月 05日
書店で1冊だけ見かけたこの本は透明ビニールで覆われていた。中は覗けない、しかも3,000円という値段。それでも私は迷いなくこれを買ってしまった。
“いまや絶えようとする活版金属活字の最後の姿をとらえ、文字の伝播の歴史を繙く写真集” 派手なアピールも何もない、白い帯に書かれたそのことばにすっかり参ってしまったのだ。 以前金田理恵という作家の『そこに文字が』という本を読んで活版印刷に大いに興味を感じた。 活版印刷とは金属でできた活字を組み合わせて版を作り印刷したもののこと。写真製版やデジタル製版が普及し、いまや活版印刷の命は風前のともしびだという。金田さんの本を読んで「よし、私の余生は活版印刷を残すことに捧げよう」と思ってはみたのだが、機会と縁に恵まれないままはや数年が経ってしまった。 ここ20年で印刷はすっかり身近な、誰にでも出来ることになってしまった。コピーも。20代の頃コピー機が欲しかったが、家庭用の小さなコピー機を買うことさえたいそうなことに思えてなかなか実現しなかった。いまや家庭でもカラーコピーができ、さらには写真の印刷さえ出来てしまう。まさかそうしたプリンターがわずか2万円台で買えるようになるとは。 自分の文章を印刷物にすることについても、昔は大変な作業だった。ガリ版印刷は鉄筆で蝋引きの用紙が破けないようカリカリと書き、それを一枚一枚、あるいは輪転機で印刷する。文字が見えにくかったり、印刷が汚れてしまったりすることはしょっちゅうだった。私が中学~高校生くらいまでそうした作業がまだ行われていたと思う。コピーの値段もまだまだ高く、1枚あたり40~50円。今考えると恐ろしいことである。 そんな中私はオリベッティというメーカーのタイプライターを買った。別のメーカーの「英語は指先で覚えろ」という宣伝文句に釣られたのも購入した理由の一つだが、自分の文字が活字となってプリントされることに強い憧れをもっていたのだ。結果的に英語力がなかったので用途は英語の歌詞を打つ程度に終わった。やっぱり和文タイプでなくちゃダメなんだ・・・(その頃もまだワープロは一般的なアイテムにはなっていない。) 数年後―勤めた会計事務所で和文タイプをもらった。ちょうどパソコンに移行する時期だったのだ。でかい、重い、そして付属品のたくさんついた代物だったが嬉しかった。いつかやろうと思って部屋の片隅に置き、そのまま私は結婚してしまった。 ワープロを買ったときは世界が開けた思い。「ああ、これで自分の文章を印刷して残せる」と思った(に違いない)。そう、私の夢は自分の書いたものを活字して残すことだったんだな。 当時「本の雑誌」という椎名誠さんたち主宰の月刊誌を愛読していたのだが、嬉しさのあまりワープロで投稿した。同誌でもよくワープロとパソコンのことが話題になっていたのだ。何十分もかけて打ったはがき1枚分の文章は幸いにして読者コーナーに掲載された。 パソコンを使い始めたのは仕事がきっかけだったので、自宅にパソコンが来てインターネットをするようになるまで2,3年、ブログを始めるまでにさらに数年の月日が経過している。そして昨年、ブログを本にするという形でようやく長年の夢がかなった。 ああ、本のことを書くつもりが横道にそれてしまった。感想はまたの機会に・・・ P.S.いままであまり気にせず使ってきましたが、「活字」という語の使い方についても一考、ですね。 『文字の母たち』港千尋著 インスクリプト刊 2007年3月23日初版発行 『そこに文字が』金田理恵著 筑摩書房刊 1997年9月20日第1刷発行 *奇しくも著者のお二人は同じ年の生まれ。そして私も・・・
by hikoso
| 2007-04-05 23:40
| 本
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Comments(8)
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hoi-lam
at 2007-04-07 00:53
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読者コーナーに掲載されたと言う事は三角窓口だったのでしょうか?それともアンケート?掲載されたのはいつ頃の事でしょう?
1993年位から随分長い間毎月買ってましたからきっと藍*aiさんの投稿と知らずに読んでいるはずだわ… 後に作家「馳星周」となる坂東齡人さんも書評を書かれてましたね。懐かしい… 「本の雑誌」が活版印刷でなくなった時には「今月から変わりました」と報告がありましたっけ。 藍*aiさんのblogはいつも色んな事を思い出させてくれます…
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grace
at 2007-04-07 13:59
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その本、欲しい~!!!
(とりあえず今日、ジ○ンク堂へたちよみに行ってみよう・・・) 私も活字が大好き~♪ コドモの頃、お金をため、「スパンクのタイプライター」なんてものを買いました。(捨てないでおいておけばよかったなあ・・・) 私が働き始めた頃には、まだDTPは普及してなくて、印刷物を発注したら「写植」を打ってきてもらってそれで校正とかをしました。 もうそういう仕事からは離れてしまったけど、今はMACで何でもできてしまうから、楽だけど味気ないんじゃないかなあ、と勝手なことを思ってます。 ネットは便利ですが、「ページをくる」「図書館や書店の本棚をうろついて本を探す」という行為が介在しないのがとてもさみしくもあります。 師匠、いつも素敵な文章をありがとう~(滝涙)
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藍*ai
at 2007-04-08 03:41
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hoi-lamさん、読んでらしたのね~「本の雑誌」!(涙)
じゃあ、「青木まりこ現象」なんてご存知でしょうかしら? 坂東齢人さんが馳星周とは全然知りませんでした~私が読んでいる頃は中場利一さんが面白い投稿をたくさんされていました。今や文庫を何冊も出されてますよね。 で、私の投書ですが、3回くらい載ったかな・・・文庫カバーについて書いた文は別に出された「三角窓口傑作選」にも載せてもらいました。ワープロについての文は三角窓口ではなく特集ページにチラッと載せてもらった感じだったと思います。 本の雑誌を読んで買い込んだ文庫がたくさんありましたっけ。
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藍*ai
at 2007-04-08 03:51
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グレちゃん、タイプライターはグレちゃんに似合いすぎますわ。
子供の頃に買ったというところがもう、天才肌を匂わせるに十分ですね。私のタイプライターはどこかにしまってあるはずだけれど・・・さびてるかなあ。 「ページをくる」「図書館や書店の本棚をうろついて本を探す」 思ったほどにネット本ばかりになってしまわないのは、人がそうした行為をすきだってこともあるかな。 本屋で思いがけなく面白そうな本に出会ったときの「得した!!」感って他のものに代え難いし。 ただ「読む」だけでは満たされない一連の動作・・・本屋をうろつく、目で装丁を確認する、手に取って感触を確かめる、立ち読みする、レジに差し出して買う これも本好きにはナシにできない大事な部分なんだよね、きっと。
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hoi-lam
at 2007-04-12 21:24
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超亀レスにて失礼m(._.)m
>「三角窓口傑作選」にも載せてもらいました。 絶対持っているのに見つからないのです(;_;)でも隅々まで舐めるように読みましたから絶対藍*aiさんの投稿は絶対ひとつは読んでいると言う事ですね!早く捜し出さなくては〜 あの何とも言えない雰囲気が好きでいつも編集後記、三角窓口と後ろから読み始める変な奴でした(^^;) >「青木まりこ現象」なんてご存知でしょうかしら? はいもちろん良く存じ上げております。hoi-lamには起こらない現象ですが(^_^;)そんな方は近くにないと困りますわよね…
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hoi-lam
at 2007-04-12 21:27
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続きです
>中場利一さんが面白い投稿をたくさんされていました。 彼もあそこから作家になられた方ですね。単行本を新刊でよく買いました 古くは群ようこさんもあそこから飛び出されたし。「トラちゃん」はペット好きにはたまらない本でしたわ。文庫本は解りませんがもたいまさこさんと一緒に色々体験した事を書かれた「活!」と言う本の香港エステの所には、ビクトリアピークでの写真の片隅にインファの時にも通訳をされていた辻村さんが何気ない振りをして写っておられました。(今突然思い出しました) あぁ本当に最近活字離れが激しいhoi-lamです(-.-;) コメントには余りに長文大変失礼いたしました<(_ _)>
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hoi-lam
at 2007-04-12 21:33
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藍*ai
at 2007-04-13 09:04
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hoi-lamさん、私も丸2年、この雑誌を隅から隅まで読んでおりました。不思議ですね。こんな偶然ってあるんですね。
群さんの作品は途中までは出るたびに買っておりました。もたいさんとの活!ももちろん読みました。香港エステ、ありましたっけ?亜細亜ふむふむ旅行というのもありましたもんね。探してみよう! 青木まりこ、私にはあてはまったのよ~話は尽きません
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