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2017年 03月 10日
子どもの頃、雑誌のSF記事に
「もし、宇宙人が襲ってきたら・・・」とか 「もし、地球から3分間空気がなくなったら・・・」等々の「もしも」記事がよく取り上げられた。 私は恐ろしさに震えながら、今まで一所懸命集めたシールや便箋、メモ帳などを、非常時すぐ持ち出せるようビニール袋に詰め込んでおくことにした。 また、息を止める練習にも余念がなく、毎日何度かは思い切り息を吸ったあと、できるだけ長く止め続けたものだった。しかし、どんなにがんばっても50秒が限度で、3分に耐えられず苦しんで死ぬであろう自分を想像すると、どうしたらよいのかと焦るばかり。天災も人災も含め、人間はそうした突発的な災難に、なすすべを持たない。 この作品は、「電気、電池、バッテリーといった、日常生活をがっつり支えるエネルギーが、ある日突然使えなくなったら・・・」そんな危機の到来を投げかけて見せる。 なぜそうなったかを追究することは必要なわけだが、それ以前に、電気が使えないという現実の中で生き延びなくてはならない。理屈をこねても文句を言っても何の解決にもならない。ただ目の前にある現実を何とかしなくては。 万一なくなったらと想定することもなく、ひとつのものにどっぷり依存するのは怖い。記録をコンピューターにすべてを入れ込んで、アナログな方法でバックアップを取っておかないのは、我々昭和の人間には不安でならない。 と言いながら・・・思えば、3.11震災のときのあの状況、直接地震の被害を受けてはいなくても、電車が動かなかったり、ガソリンスタンドで給油待ちの長い列ができたり、テレビ番組が大幅に変更されたりしたあの記憶・・・ さらに、記録的な大雪が降って、道が通れず、職場まで1時間かけて歩いたあの時のことを、いますっかり忘れている。 生活の中のアナログな部分を、あえて残しておかなくてはいけないんだな、と思う。危機管理意識、大事だよね。 たくましく、生き延びましょう! 『サバイバルファミリー』2017年日本 監督・脚本:矢口史靖 出演:小日向文世、深津絵里、泉澤祐希、葵わかな、柄本明、大地康雄ほか
by hikoso
| 2017-03-10 09:09
| 映画
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