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2014年 03月 12日
私は結構好みが激しかったりする。 書店で植物図鑑を買おうと思ったことは今まで何度かあるが、写真の色あいや活字の書体、大きさ、本自体の大きさや厚さなどなど、好みに合わなければ買わない。ポケットタイプの分厚い図鑑は、使っているうちにページがバラバラになりそうで買う気になれなかった。 野の花はカワイイ。最近は散歩をしていると、赤紫の花をつけてすっくと立つホトケノザや、薄いブルーの小花にそぐわない名前のオオイヌノフグリが目立ってきた。 さて。これは『レインツリーの国』を皮切りに『図書館戦争』シリーズで昨年どっぷりつかった有川浩の作品。 「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか」 という帯の言葉に大いに惹かれて、つい買ってしまった。ワケアリで転がり込んできたオトコ、樹を拾ってしまった主人公。でもそのおかげで、彼女の生活は一変する。充実した食生活、おまけに仕事に行くとき心のこもった弁当まで持たせてもらえる。 以前、ドラマ化された「きみはペット」を思い出したが、はて。ペットにして、とか拾ってと言われたとき、どんな人だったら「いいよ」っていえるかなあ。 そもそも、臆病で人に対して慎重な性格だと、「いいよ」はありえないけど、それは別とすると・・・? 見た目が悪くなくて役に立ちそうな人。掃除、洗濯、料理を一手に引き受けてくれる人ならいいな。この作品の樹はまさにそんな男だから、拾われてしかるべきなんだな。 このところ、NHK朝ドラ「ごちそうさん」はじめ、心のこもった料理を食べて生活することの大切さを説く作品が多い。ある時期から(多分女の人が社会的に自由になった頃から)今まで主婦が担ってきたその部分が手薄になっているのは確か。 昔に戻って、その部分を女性が担わなければならないわけではない。誰でもいい、できる人、得意な人がそこを担って、良好な食生活を目指したいものだ。 健全な社会は、健全な食生活から・・・私も頑張らねば。 「植物図鑑」有川浩著 幻冬舎文庫刊 平成25年6月20日発行9版(初版平成25年1月10日)
by hikoso
| 2014-03-12 13:49
| 本
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